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360度カメラ

360度カメラで新しい視点から世界を捉えよう。360度カメラの最新情報、使い方、活用法を探求し、没入型体験の魅力に浸ろう。360度カメラが提供する驚異的な映像技術の可能性に迫る情報をお届けします。明段舎使う360度カメラはMatterport、Insta360、リコーなど様々あります。

【建築士・企業向け】バーチャルツアー外注ガイド:360度写真系

第2弾 360度写真系バーチャルツアー

低コストで導入可能360度写真系バーチャルツアー

【建築士・企業向け】バーチャルツアー外注ガイド:360度VR

360度写真系バーチャルツアーの概要:

このブログの投稿は6投稿の内の第3投稿目です。下記はその他の投稿のリンクになります。

  1. バーチャルツアーが建築事務所の業務効率化と売上アップに貢献
  2. 高画質で没入感の高い3Dバーチャルツアー(3Dウォークスルー)
  3. 低コストで導入可能360度写真系バーチャルツアー(この投稿)
  4. 設計段階から顧客に魅力を伝えるCGI系バーチャルツアー
  5. SNSで拡散しやすい「動画系バーチャルツアー」(ルームツアー)
  6. 建築バーチャルツアーを活用したマーケティング戦略

一眼レフカメラまたは専用の360度カメラを使用して撮影された 360度写真系バーチャルツアーは、完全没入型のインタラクティブな体験ができ、ユーザーは空間を自由に移動できますが、3D系バーチャルツアーのような 3D「ドールハウス」機能はありません。

360度写真系バーチャルツアーの強み:

360度写真系バーチャルツアーは、既存のプラットフォームに依存せずに作成できるため、最もカスタマイズしやすいバーチャルツアーです。Webページと同様にコードを使用して新しい機能を作成できます。360度写真系バーチャルツアーの制作会社は、クライアントの独自のクリエイティブな要望に対しても、プラットフォームの自由が利きやすいため、自由度高く反映することができます。ただし、編集の難易度が高いのも特徴です。
360度写真系バーチャルツアーは特定のカメラやソフトウェアに依存しないので、どんな撮影機材や撮影方法のものでも使用できます。 これにより、ギガピクセル(12Kを超えた超高解像度)サイズの360度パノラマ写真や、3D系バーチャルツアーではできないリタッチ編集ができます。
360度写真系バーチャルツアーは通常、ローカルまたは建築事務所のWebサーバに保存されるため、そのサーバ自体の容量制限を除いて制限はありません。
最もシンプルな 360度写真系バーチャルツアーの初期費用は、ここでご紹介しているバーチャルツアーの中で最も低コストです。簡易的な360度写真系バーチャルツアーに必要なのは、360度カメラ (2024年8月現在132,000円で販売されている Ricoh Theta Z1 など) と、無料でアクセスできるバーチャル ツアー作成ソフトウェアだけです(多くの場合、無料で制作できる代わりに、ソフトウェア会社のロゴマークが入ります)。

360度写真系バーチャルツアーの弱点:

a photograph of a kichen in equirectangular projection cropped for SNS

360度写真系バーチャルツアーはカスタマイズの自由度が高いがゆえに、言い換えれば、品質にバラつきが出やすいという一面があります。したがって、価格だけでなく、バーチャルツアー制作会社の実績を参考に選択することをおすすめします。
360度写真系バーチャルツアーはカスタマイズの自由度が高いがゆえに、同じクオリティでの量産が難しい側面があります。制作会社による品質や仕様のバラつきが大きく、同じ品質で量産して制作するのが難しいことがあります。
360度写真系バーチャルツアーには通常「ドールハウス」機能がないため、室内の全体像がありません。グラフィックデータを360度写真系バーチャルツアーに盛り込むことで解決できるのですが、その場合制作期間が大幅に長くなり、すぐに使用できる3D系バーチャルツアーよりもコストパフォーマンスが悪くなります。
3D系バーチャルツアーと同様、360度写真系バーチャルツアーはSNSからWebサイトへ誘導するのにはそれほど効果的ではありません。SNSで表示するにはリンクをクリックして開く必要があるため、ビデオ系バーチャルツアーほどSNSには適していない一面もあります。

360度写真系バーチャルツアーの結論:

360度写真系バーチャルツアーは、低コストでバーチャルツアーを作成したい建築士にとっては多くのメリットがあります。ただし、単に多数の360度写真を配置する以上のことをやろうとすると、360度写真系バーチャルツアーの作成難易度が一気に上がります。また、最終的に色々な機材のコストがかかり、制作費用が高くなる可能性があります。 シンプルな360度写真系バーチャルツアーであれば、制作費を抑えたい、バーチャルツアー制作を学ぶ時間は確保できるという建築士なら最適な手段だと言えます。
上記を踏まえ、360度写真系バーチャルツアーは、建築事務所・施工会社・施工依頼主間で施工の進捗状況を共有するためによく使用されます (ランディングページ「プロフェショナル・バーチャルツアー制作サービス」)。

バーチャルツアーが建築事務所の業務効率化と売上アップに貢献

バーチャルツアー導入のメリット

バーチャルツアー導入のメリット​

バーチャルツアーが建築事務所に革命を起こしています。 バーチャルツアーは、建築の販売促進のためのツールとしてだけでなく、近年の建築業界の業務効率化にも大きく貢献しています。

このブログでは、建築事務所でバーチャルツアーを導入するメリットを紹介します。そのうち、建築士、クライアント、見込み客、それぞれの内覧時間と交通費の節約、確度の高い見込み客の選別、オープンハウスの展示コストと住宅展示場の運営コストの削減、バーチャルツアーだからこそ得られる貴重なデータについて解説します。

まず、どのバーチャルツアーにも共通したメリットについて見ていきましょう。

マターポートpro2が住宅展示場にある

交通費と時間の節約:

バーチャルツアーを導入することで、現場での実際の立会い頻度を減らすことができ、クライアントの訪問や再訪問に同行する時間を節約できます。また、見込み客が実際の見学時に見逃したデザインの要素なども、バーチャルツアーで確認することができ、顧客にとっても大変便利です。

バーチャルツアーを導入すれば、設計や建設の進捗状況について話し合う際に、Zoom などオンラインで見込み客やクライアントとコミュニケーションを取れる範囲が広がります。建築士、クライアント、見込み客、いずれにとっても交通費や時間が節約できます。 現場での立会いにかけていた時間とお金のリソースを他にかけることで、さらに売上アップを狙うこともできます。

確度の高い見込み客を選別:​

バーチャルツアーを導入すると、見込み客は直接訪問する前に物件を詳しく探索できます。したがって、展示会場を実際に訪問する前に見込み客をある意味で選別してくれると言えるでしょう。

 見込み客は建築事務所のWebページにアクセスし、オンラインのバーチャルツアーやオンラインのオープンハウスイベントを閲覧します。 想定していたものと違うと感じた見込み客はこの時点で離脱するため、お互いの貴重な時間を無駄にすることはありません。建築士にとって、より確度の高い見込み客だけ、しっかりと時間をかけて立会いをすることができます。

一方でこれとは逆に、SNS集客などで、広く見込み客を獲得することに優れているバーチャルツアーもあります。この種類のバーチャルツアーの活用法については、「ビデオ系バーチャルツアー」の記事で詳しく説明します。

住宅展示場のコスト削減:

バーチャル ツアーと実際の住宅展示場を組み合わせることで、必要な住宅展示場の数を減らすことができます。建設コストとメンテナンスコストを節約できると同時に、バーチャルツアーによって物理的な商圏を広げることができます。 たとえば、住宅展示場のない地域では、その地域をターゲットにしたバーチャルツアーを含むランディングページを作成することによって、住宅展示場を建設しなくても見学が可能となります。

見込み客の行動分析:

バーチャルツアーを導入すれば、顧客行動に関するデータを分析できるようになります。データを分析することで、建築士は顧客の好みや行動に基づいて今後の開発を最適化できるようになります。バーチャルツアー中の建築物の各ポイントにユーザーがどのぐらいいたかの滞在時間をデータ化できるものもあります。 見込み客がデザインのどの部分に関心があるのかを知ることができます。

バーチャルツアーアナリティックスの閲覧者行動のグラッフ

次回の記事では、現在活用されているさまざまなバーチャルツアーの種類について解説し、それぞれのメリットとデメリットについて紹介します。3D系バーチャルツアー(3Dウォークスルー)360度写真系バーチャルツアーCGI系バーチャルツアー(バーチャルパス)動画系(ルームツアー)の4つの主要なバーチャルツアーについて比較検討します。ぜひご覧ください。

登録有形文化財の記録:日本眞珠会舘、明段舎によるバーチャルツアー制作

日本眞珠会舘、明段舎によるバーチャルツアー制作

日本眞珠会舘、明段舎によるバーチャルツアー制作​

登録有形文化財の記録:日本眞珠会舘

2022年8月〜9月に当社が全ての動画・360度写真・3Dモデルを撮影・測量を行いました日本眞珠会舘。昭和27年(1952年)に兵庫県と日本真珠輸出組合(以下「JPEA」)によって建てられ、当時の建設費は8,000万円でした。漸進的な構造で神戸市にあるフル自動式エレベーターを使う建物としては2棟目となり、オリエンタルホテルの出張レストランが2階にあるなど豪華な建物でした。

有形文化財登録の返上と解体工事が決まり、記録制作のご依頼をJPEAよりいただきました。

「日本眞珠会館」バーチャルツアーについて

建築物記録としてのバーチャルツアー

当社の制作は、炭鉱そのまま残っている地下のボイラ室から、浜風を感じる2階のさわやか中庭、片肘の椅子など、当時の建築主「光安義光氏」の建築・設計上の工夫と思いを動画で残し、光安氏の息子様にあたる光安義博氏のインタビューによる解説とマーターポート社のクラウド上ソフトや3Dカメラで建物の構造をご覧になれます。

人の記録としてのバーチャルツアー

建物の他に、3Dモデル内のエレベーターを使い、4階に上がりますと、吹き出しをクリックして、1950年代以来恒例の真珠入札会をポップアップのバーチャルツアーでご覧になれます。海外のバイヤーさんと神戸市内の真珠加工業者の様子を動画と360度写真で見ていただき、70年間余り建物で行われた真珠入札会が如実に記録されています。この記録は一眼レフによる360度写真と3DVistaの制作ツールを基盤に動画を挿入しています。

歴史の記録としてのバーチャルツアー

また、1階には真珠輸出組合の歴史と真珠加工業の手法を記録する「KOBEパールミュージアム」が記録されており、真珠加工業者がご提供した写真や文章を確認できます。

バーチャルツアーはJPEAのウェブページは下記のリンクでご覧になります。

https://japan-pearl.com/

日本眞珠会舘の3Dバーチャルツアーは下記です。

https://meidansha-co.com/portfolio/

日本眞珠会舘で行われた最終真珠入札会のバーチャルツアーはこちらです。

https://virtualtour.productions/