fbpx

Posts tagged with: バーチャルツアーのデメリット

バーチャルツアーのデメリット

バーチャルツアー導入前に知っておきたいデメリットとは?導入前に確認すべきポイントや注意点、解決策を解説します。

【建築士・企業向け】バーチャルツアー外注ガイド:バーチャルパス

設計段階から顧客に魅力を伝えるCGI系バーチャルツアー

【建築士・企業向け】バーチャルツアー外注ガイド:バーチャルパス

CGI系バーチャルツアー(バーチャルパス)の概要:

バーチャルパスとも呼ばれるCGIバーチャルツアーは、建築士が設計コンセプトを視覚化し、クライアントとコミュニケーションをとるための営業ツールとして活用されます。

CGI系バーチャルツアー(バーチャルパス)の強み:

建築士が3DCADソフトウェアを使用して建物を設計する場合、一部の3DCADプログラムでは、CGI系バーチャルツアーを自動的に生成でき、カスタマイズも可能です。
3DCADソフトウェアの「バーチャルパス」画像は年々リアルになってきています。
CGI系バーチャルツアーでは、このブログでご紹介している他のタイプのバーチャルツアーとは異なり、実際の建築前に視覚化できるという特徴があります。

CGI系バーチャルツアー(バーチャルパス)の弱点:

CGI系バーチャルツアーの初期費用は高額です。 3Dプレゼンテーション機能を含む 3DCADソフトウェアを使用していない場合、リアルなプレゼンテーションCGI機能を持つソフトウェアを購入またはサブスクリプション購入する費用が、年間10 〜20万円かかる場合があります。
CGI制作ソフトウェアを購入またはサブスクリプション購入している場合でも、建築士はソフトウェアの使い方を学び、自分で作品をレンダリングする必要があるため、クライアントのプロジェクトの設計や販売など、より売上を上げるための活動にかけられる時間が減ってしまいます。
CGI系バーチャルツアーは専門性の高い分野のため、制作を外注する場合は非常に高額な専門家に依頼することになります。特に国内の専門家の制作費用は高額です。海外の専門家では、日本国内の事情や環境がわかりづらい部分もあり、制作やバーチャルツアーの再現が難しいケースもあります。たとえば、360度VR機能を含む専門家がレンダリングした3LDKの一戸建て住宅の場合、約1か月の制作期間で費用は35万円程度にものぼります。制作期間は建築士が建物の設計を終えてからとなるため、完成するまでに時間がかかり、その間の時間的なコストもかかります。
3D系バーチャルツアーや 360度写真系バーチャルツアーと同様、CGI系バーチャルツアーも、SNSでWebサイトへ誘導するのにはそれほど効果的ではありません。リンクをクリックして開く必要があるため、ビデオ系バーチャルツアーほどSNSには適さないと言えるでしょう。

CGI系バーチャルツアー(バーチャルパス)の結論:

CGI系バーチャルツアーのメリットは、特定のバーチャル ツアー制作サービスに依存せずに建築士が自身で実装できることが挙げられます。 そのため、設計前に見込み顧客とアイデアを共有するのに最適です。 一方で、CGI系バーチャルツアーは、SNS上で建築士のサービスを認知させるのにはそれほど効果的ではありません。 CGI系バーチャルツアーでは、建築士が設計に3DCADソフトウェアを使用していない場合、多額のソフトウェア費用や専門性の高い制作会社への外注が必要になります。

【建築士・企業向け】バーチャルツアー外注ガイド:動画系

SNSで拡散しやすい「動画系バーチャルツアー」(ルームツアー)

【建築士・企業向け】バーチャルツアー外注ガイド:動画系

動画系バーチャルツアー(ルームツアー)の概要:

シンプルなビデオ録画技術を利用したルームツアーとも呼ばれる「動画系バーチャルツアー」は、建物・空間のウォークスルーができ、伝統的でありながら効果的なマーケティングアプローチを提供します。

動画系バーチャルツアー(ルームツアー)の強み:

動画系バーチャルツアーでは動画形式をカスタマイズできます。 たとえば、SNSのInstagramのリールやストーリーズにそのまま掲載できる動画系バーチャルツアーを作成できます。 Web サイトに埋め込んだり、プレゼンテーションで使用したりするために、YouTube やその他のワイドスクリーン形式用に作成することもできます。 また、TikTok や Instagram でよく使用される「ルームツアー」の高速映像から、YouTube やプレゼンテーションでよく見かけるジンバルを使用して撮影したエレガントなプレゼンテーション映像まで、さまざまなスタイルに対応できます。
ビデオ系バーチャルツアーでは、建築士をビデオに出演させデザインの解説をすることで、自社のブランディングやストーリーを盛り込むこともできます。 デザインの側面を解説するために、動画系バーチャルツアーにナレーションを入れたり建築士を出演させることで、建物に関するストーリーに人間的な要素や側面を生み出すことができます。
ほとんどの SNSで、リンクの埋め込みではなく動画ファイルを直接アップロードできるため、動画系バーチャルツアーは、SNSなどのオンライン プラットフォームを通じて拡散するのに最適です。ユーザーにはフィード内でそのまま動画が再生されます。リンクにアクセスする必要はありません。

スマホジンバルでルームツアーを撮影する様子

動画系バーチャルツアー(ルームツアー)の弱点:

動画系バーチャルツアーはリンクへのアクセスなどのアクションが不要な一方、受動的な側面もあり、建築士の Webサイトへアクセスしなければ、建築士の会社情報などは目に触れられることはありません。動画系バーチャルツアーでは、効果的な行動喚起を促すアクションの設定が重要になります。
動画系バーチャルツアーは、数多く出回っているビデオ・コンテンツの中で埋もれてしまう可能性があります。ビデオ系バーチャルツアーは SNS上で簡単にスクロールされ、後から見返されることは少ないと言えるでしょう。

動画系バーチャルツアー(ルームツアー)の結論:

動画系バーチャルツアーは、このブログで取り上げた他の形式のバーチャルツアーよりもSNSなどから建築士の Web サイトに誘導しやすい一方で、SNSからどのように興味を喚起しWebサイトへの動線設計を行うかを厳密に考えて作成する必要があります。 販促効果のないエンターテイメントで終わらないよう、慎重に設計することが大切です。 動画系バーチャルツアーを活用して販売促進をするためには、動線設計をプロのバーチャルツアープロデューサーやコンサルティングに相談しながら作成する必要があります。

【建築士・企業向け】バーチャルツアー外注ガイド:360度VR

第2弾 360度写真系バーチャルツアー

低コストで導入可能360度写真系バーチャルツアー

【建築士・企業向け】バーチャルツアー外注ガイド:360度VR

360度写真系バーチャルツアーの概要:

一眼レフカメラまたは専用の360度カメラを使用して撮影された 360度写真系バーチャルツアーは、完全没入型のインタラクティブな体験ができ、ユーザーは空間を自由に移動できますが、3D系バーチャルツアーのような 3D「ドールハウス」機能はありません。

360度写真系バーチャルツアーの強み:

360度写真系バーチャルツアーは、既存のプラットフォームに依存せずに作成できるため、最もカスタマイズしやすいバーチャルツアーです。Webページと同様にコードを使用して新しい機能を作成できます。360度写真系バーチャルツアーの制作会社は、クライアントの独自のクリエイティブな要望に対しても、プラットフォームの自由が利きやすいため、自由度高く反映することができます。ただし、編集の難易度が高いのも特徴です。
360度写真系バーチャルツアーは特定のカメラやソフトウェアに依存しないので、どんな撮影機材や撮影方法のものでも使用できます。 これにより、ギガピクセル(12Kを超えた超高解像度)サイズの360度パノラマ写真や、3D系バーチャルツアーではできないリタッチ編集ができます。
360度写真系バーチャルツアーは通常、ローカルまたは建築事務所のWebサーバに保存されるため、そのサーバ自体の容量制限を除いて制限はありません。
最もシンプルな 360度写真系バーチャルツアーの初期費用は、ここでご紹介しているバーチャルツアーの中で最も低コストです。簡易的な360度写真系バーチャルツアーに必要なのは、360度カメラ (2024年8月現在132,000円で販売されている Ricoh Theta Z1 など) と、無料でアクセスできるバーチャル ツアー作成ソフトウェアだけです(多くの場合、無料で制作できる代わりに、ソフトウェア会社のロゴマークが入ります)。

360度写真系バーチャルツアーの弱点:

360度写真系バーチャルツアーはカスタマイズの自由度が高いがゆえに、言い換えれば、品質にバラつきが出やすいという一面があります。したがって、価格だけでなく、バーチャルツアー制作会社の実績を参考に選択することをおすすめします。
360度写真系バーチャルツアーはカスタマイズの自由度が高いがゆえに、同じクオリティでの量産が難しい側面があります。制作会社による品質や仕様のバラつきが大きく、同じ品質で量産して制作するのが難しいことがあります。
360度写真系バーチャルツアーには通常「ドールハウス」機能がないため、室内の全体像がありません。グラフィックデータを360度写真系バーチャルツアーに盛り込むことで解決できるのですが、その場合制作期間が大幅に長くなり、すぐに使用できる3D系バーチャルツアーよりもコストパフォーマンスが悪くなります。
3D系バーチャルツアーと同様、360度写真系バーチャルツアーはSNSからWebサイトへ誘導するのにはそれほど効果的ではありません。SNSで表示するにはリンクをクリックして開く必要があるため、ビデオ系バーチャルツアーほどSNSには適していない一面もあります。

360度写真系バーチャルツアーの結論:

360度写真系バーチャルツアーは、低コストでバーチャルツアーを作成したい建築士にとっては多くのメリットがあります。ただし、単に多数の360度写真を配置する以上のことをやろうとすると、360度写真系バーチャルツアーの作成難易度が一気に上がります。また、最終的に色々な機材のコストがかかり、制作費用が高くなる可能性があります。 シンプルな360度写真系バーチャルツアーであれば、制作費を抑えたい、バーチャルツアー制作を学ぶ時間は確保できるという建築士なら最適な手段だと言えます。
上記を踏まえ、360度写真系バーチャルツアーは、建築事務所・施工会社・施工依頼主間で施工の進捗状況を共有するためによく使用されます (ランディングページ「プロフェショナル・バーチャルツアー制作サービス」)。

【建築士・企業向け】バーチャルツアー外注ガイド:3D系VR

高画質で没入感の高い3Dバーチャルツアー(3Dウォークスルー)

【建築士・企業向け】バーチャルツアー外注ガイド:3D系VR

3D系バーチャルツアー(3Dウォークスルー)の概要:

「デジタルツイン」または「3Dウォークスルー」として知られる 3D系バーチャルツアーは、特殊なカメラを使用して既存の空間を複製します。高解像度の 360 度パノラマ写真と赤外線または LiDAR 3D スキャンを融合させ、建築物の「ドールハウス」(室内の全体像を3Dにした画像)を再現します。 

3D系バーチャルツアー(3Dウォークスルー)の強み:

  1. 3D系バーチャルツアーでは、高解像度の360度パノラマ写真と、現地で3Dスキャン装置で収集した3D空間データをもとに作られた「ドールハウス」を組み合わせて、建築物の室内の全体像を提供します。
  2. この「ドールハウス」と高解像度の360度写真に建築士、クライアント、見込み客、いずれからもアクセス可能なデータポイントが配置できます。データポイントにはビデオ、写真、テキスト、フォーマットなどを設置することができます。ユーザーは現場に足を運ぶことなく建築物についての詳しい情報を得ることができ、また、お問い合わせフォームなどを設置することで、見込み客の情報収集にも役立てることができます。
  3. 上記のコンテンツは、通常はリンクまたは「iframe」コードでWeb サイトに簡単に埋め込むことができます。
  4. 3D系バーチャルツアーは、WebサイトのSEO対策にもなります。 今回のブログ記事でご紹介するバーチャルツアーの中では、3D系バーチャルツアーの平均滞在時間が最も長く、多くの場合3〜 4分に及びます(当社調べ)。Googleの検索結果の表示順位を上げるには、類似サイトと比較したときの平均セッション時間が重要な要素と言われているため、3D系バーチャルツアーはSEO対策としての効果も期待できます。
  5. 一部の3D系バーチャルツアーは、間取り図や CAD ソフトウェアとの互換性があり、設計時の建物と完成した建物を比較することができます。
  6. ドールハウスを含む3D系バーチャルツアーには計測ツールが含まれることも大きな強みです。ユーザーは3D系バーチャルツアー内で実寸の計測を行うことができます。 これにより、クライアントは、建物内の家具の配置を想定したり、ドアや階段などを通って家電を移動する計画を立てることができます。実寸計測機能は図面で調べるより手軽なため顧客にとっても非常に便利です。
  7. 導入後も訪問者数、セッション時間などのデータ取得と分析のアフターフォローが充実しており、より効果的な活用法について提案をもらいながら改善できるため、導入した効果を最大限発揮しやすいバーチャルツアーであることも大きな強みです。
バーチャルツアーのセッション時間を示すgoogleアナリティックスのグラッフ

3D系バーチャルツアー(3Dウォークスルー)の弱み:

  1. 多くの 3D系バーチャルツアーのプラットフォームは、ソフトウェアメーカーの専用サーバーでしか保存できないため、保存するバーチャルツアーの数や規模に応じてランニングコストが発生します。
  2. 3D系バーチャルツアーでは、大規模な建築物に対応できないことがあります。特に赤外線やLiDAR機能のない機器では、大きな建物の形を正確に再現できないことが多くあります。
  3. 赤外線スキャン装置を使用する3D系バーチャルツアーでは、直射日光下で撮影できないという課題があります。 LiDAR系のスキャン装置にはこの課題はありませんが、下記の4. のように、この種類の機材は高価です。
  4. 使用する機材が、別の記事で詳細を説明する予定の360度写真系バーチャルツアーやCGI系バーチャルツアーよりもはるかに高価な場合があります。たとえば「Matterport Pro 2 」カメラの価格は約50万円程度(2024年8月現在、新品か中古かによっても異なります)であり、「Matterport」というバーチャルツアー制作ソフトウェアでのみ使用することができます。 大規模な建築物にも対応できる3D系バーチャルツアーで言えば、「Matterport Pro 3」が120万円程度、「Leica BLK」が2024年に廃版となりましたが、230万円程度で売られていました。中古価格はヤフーオクで約90万円程度となっています(2024年8月現在)。といったように、通常の映像制作機材より高価な機材が必要です。カメラはレンタルすることもできますが、レンタル費用は、多くの場合、バーチャルツアー制作会社に制作を委託する場合と同程度です。
  5. 3D系バーチャルツアーは、SNS上でのインプレッションやリーチ数アップには貢献しづらい側面があります。 ただし、Webページに埋め込まれた3D系バーチャルツアーはWebページのセッション時間を長くするのに効果的です。ユーザーを Web ページへ誘導するには、ビデオ系バーチャルツアーが効果的なので、3D系バーチャルツアーは、SNS 上のビデオ系バーチャルツアーと組み合わせて使用するのがおすすめです。

3D系バーチャルツアー(3Dウォークスルー)の結論:

3D系バーチャルツアーは、建築物の室内の全体像を掴みやすい、訪れた見込み客の情報収集ができる、データポイントに豊富なコンテンツを配置できる、Web ページへ手軽に埋め込みできWebページの SEO対策ができる、3DCADおよび測定機能と互換性があるなど、多くのメリットがあります。

一方で、デメリットとしては、高価で専門的な機器やプラットフォームの使用方法を習得する必要があり、初期費用も高いと言えます。

そのため、3D系バーチャルツアーを導入する場合は、プロの3D系バーチャルツアー制作会社に委託することがおすすめです。導入後もデータ分析や活用方法の改善などのアフターフォローが充実しており、最大限効果的に活用すれば、コストパフォーマンスは高いと言えるでしょう (竣工事例の3D系バーチャルツアーの詳細については、明段舎のランディングページ「3Dモデルハウス作成」をご覧ください) 。

いかがでしたでしょうか。次回は360度写真系バーチャルツアーの特徴についてご紹介します。ぜひご覧ください。